「死ぬまで いっしょ」

「どうしよう。死ぬまで一緒だね。」彼が言ってくれた言葉です。高校のクラスメイトだった私たちは、卒業して38年目に再会しました。既婚者同士ですが、とても大切な相手です。

『神様のイタズラ』

私たちの再会とお付き合い。


たくさんの要素が絡み合って、叶えられました。


この関係になる前の私たちは、


ガラケーでも不便ないしスマホは必要ないかな、って二人とも思ってたのに、たまたま同じ時期に買い替えた。


クラスのグループラインが出来、私を招待した。そういうのに興味がなく面倒な私が、なぜかなぜか入ってしまった。

その上、その時点では、申し訳ないけど高校の時の彼をほとんど覚えてなかったくらいなんです。


グループラインでみんなの写真が上がってきて、あれはどなた?って、私が個別ラインで彼に聞いて。

海外のクラスメイトが帰国してるから集まりましょう、と連絡も頻繁になりました。

明治維新の頃のお互いの先祖が関係があったのが分かったのは、歴史好きな彼だからこそ。


普通は一対一でラインする関係ではないのに、こんなにやり取りできたのは、こういう事があったから。


そして、お互い強く惹かれ合うようになったのです。




何よりも。

ラインで繋がる前から、彼は今の私と連絡が取りたい。会いたい。って思っていてくれたから。

確かに、在学中も私に淡い気持ちを持っていて、気にしていたようです。

でもそれだけでなく、彼が私を思い続けてくれた訳は、、、、。

卒業して、教科書を整理して日本史の教科書をパラパラとめくってたら、最後のページに持ち主の私の名前。

彼の手元に、私の教科書があったのです。




「一瞬でちょっとした瞬間に人を好きになるってあるんだなあ 」


「38年間、スミ野スミレ という名前を忘れたことがなかった」


「教科書も〇〇もラインを始めたのも、全て神様が与えてくれた運命なんだって思うよ」


「今更ながらなんで俺が教科書を持ってるのか不思議だよなあ 神様のイタズラだよなあ」


「やはり日本史の教科書も神様が機会を与えてくれてたのかなあ、、、もっと早く再会してれば良かったのかなぁ」


と彼は言います。





そう。

40年も前の、日本史の赤い表紙の教科書が、私たちを結び付けてくれてたのです。






ちなみに、なぜ私の教科書が彼の所に紛れてたか、謎です。彼のを私が持ってたのかもしれません。

席も近かったから、なにかの拍子に入れ替わったのかナ、って話しています。

その教科書はまだ彼の実家にあり、写真を撮って送ってくれました。



オレンジのラインマーカーとシャープペンシルで書かれた私の名前が、そこにありました。